ソードブレイカー
使用時代 | 15~18世紀のヨーロッパ各地 |
英語表記 | sword breaker |
全長 | 25~40cm |
重量 | 0.2~0.4kg |
「剣を壊す者」という意味の短剣。左手に持って使う防御用短剣、いわゆる〈マインゴーシュ〉の亜種である。
大型のものでも40cm・400gという小ささで、刀身は片刃、切っ先は刺突に使うため鋭くなっており、峰側が櫛(クシ)のようにデコボコに作られているのが特徴。この峰部分で相手の武器を受け止め、そのまま手首をひねって武器を落とさせたり、あるいは刀身を折ったりという使い方をする。
このような小型の剣でそんな芸当ができるのは、この時期が〈レイピア〉のような細身剣が全盛期だったからであり、一般的な幅広の剣(ブロードソードなど)が相手では到底折れないばかりか、逆にソードブレイカーの方が壊れてしまう可能性が高いと思われる。
と、一般的にはそう解説されることが多いが、実のところこれが正しいかどうかは分からない。というのも、現在残っている当時の資料には、この武器の具体的な使い方に関しては一切の記述が無いという。前述の戦術は、後世の人が名前と形状から推測したものであり、これが当時の使われ方と全く同じであるという根拠は現在でも見つかっていないとか。
- 最終更新:2015-05-31 12:15:34